感想文 映画『リアリズムの宿』

ボロボロで薄暗くてオジイさんが二人とオバアさんがひとりでヤってるような旅館など
に泊まったことがあるだろうか? 奈落のような暗さの奥にうっすらと『卓球室』とい
う文字が見えた。廊下は、床が腐っているのか、なんか、柔らかいような感じ。部屋の
窓から見える景色は、通りの向こうの射的場。晩飯は、レトルトみたいなハンバーグ。
温泉のお風呂は、…忘れよう。とにかく、すげえボロい宿であった。数年前、ぶらり旅
水上温泉に行ったとき、駅前の観光案内所で「なるべく安いとこ」って条件で探して
貰って泊まった。泊まったときは嫌だったがいま思い返すとあれはあれで楽しい旅の思
い出であった。そういう感じが理解できるひとには、おすすめしたい映画であります。