昨夜の夢

私立の品のいいアタマいい高校に入学。歳は、いまのままで。ご学友はみんなセンスの
いい若人だ。バキュン(ドキュンとも言う)は、まったくいない。おっさんの俺をみん
な虐めたりバカにしたりしない。みんな普通に接してくれる。充実した学校生活、楽し
い行事、素敵な仲間たち。なのに、制服はカコいいブレザーなのに、ネクタイなのに、
夢のなかの俺は、猛烈に悲しく寂しくつらい気持ちになった。俺が得られないものは、
これだ、これだ、これだ、と夢の中の俺は心の中で何度も何度も繰り返した。学校の夢
をみると必ずといっていいほど俺は、まわりのヤツらより歳上なのだ。ぜったい、浮い
ているのだ。そして、いつもそこで焦っている。じりじりとした焦燥感。学校は嫌いだ。